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軽自動車は車庫証明が基本不要ですが、地域によっては必要であることをご存じでしょうか。これまで車庫証明が不要だった方も、車の買い替えや引越しのタイミングで必要になる場合があります。知らずに届け出をせずにいると罰金が科されることがあるので、車庫証明の要否をしっかりと確認しておくことが大切です。

この記事では、軽自動車の車庫証明が必要な地域と不要な地域、未提出の場合の罰則内容、車庫証明の取得方法について解説します。

そもそも車庫証明とは？ 

車庫証明は、車の保管場所を証明する書類です。一般的には「車庫証明」や「車庫証明書」などと呼ばれていますが、正式名称は「自動車保管場所証明書」といいます。車庫証明は新車または中古車を購入した際や、所有者・保管場所を変更する際に必要になります。

軽自動車の場合は各自治体へ保管場所の届け出を行なうだけで、基本的には車庫証明が必要ありません。そのため、車庫証明の届け出をしたことがない方も多いことでしょう。しかし、地域によっては軽自動車でも車庫証明が必要な場合があるので注意が必要です。

地域によっては軽自動車でも車庫証明が必要！ 

軽自動車の車庫証明が必要かどうかは、保管場所となる地域によって異なります。車庫証明が必要な地域であるにも関わらず申請をしなかった場合、車庫法違反で罰則が科されるので、車庫証明が必要かどうかは必ず確認しておくようにしましょう。

• 軽自動車でも車庫証明が必要な地域 

車を保管する地域が以下3つの条件を満たす場合は、軽自動車でも車庫証明が必要です。

• 各都道府県の県庁所在地
• 人口10万人以上の市町村
• 東京や大阪などの都心部から30キロメートル圏内の市町村

つまり、都市部や人口の多い地域、道路が整備されている地域などは車庫証明が必要になるということです。ただし、これらの条件に当てはまっていても車庫証明が不要の場合もあります。判断に迷う場合は、各自治体へ問い合わせをしてみましょう。

• 軽自動車の車庫証明が必要な地域・不要な地域 

ここでは、一部地域における軽自動車の車庫証明の要否をご紹介します。

	必要な地域	不要な地域
北海道	札幌市・江別市・函館市（一部不要）・小樽市・旭川市・室蘭市・苫小牧市・釧路市（一部不要）・帯広市・北見市（一部不要）	千歳市・石狩市・富良野市・登別市・網走市・夕張市・根室市他
東京	右記以外	福生市・羽村市・武蔵村山市・あきる野市・西多摩郡・島嶼部
神奈川	横浜市・川崎市・相模原市緑区（一部不要）・相模原市中央区・相模原市南区・厚木市・大和市・海老名市・座間市・横須賀市・鎌倉市・平塚市・藤沢市・茅ヶ崎市・奏野市・小田原市	左記以外
千葉	千葉市・佐倉市・習志野市・市原市・八千代市・市川市・船橋市・松戸市・野田市（一部不要）・柏市（一部不要）・流山市・我孫子市・鎌ヶ谷市・浦安市・木更津市	左記以外
埼玉	さいたま市・川越市・熊谷市（一部不要）・深谷市（一部不要）・川口市・蕨市・戸田市・所沢市・狭山市・入間市・春日部市（一部不要）・草加市・八潮市・三郷市・上尾市・朝霞市・志木市・和光市・新座市・富士見市・ふじみ野市（一部不要）	左記以外
大阪	大阪市・堺市（一部不要）・泉大津市・和泉市・高石市・岸和田市・豊中市・池田市・箕面市・吹田市・高槻市・茨木市・摂津市・守口市・枚方市・寝屋川市・大東市・門真市・四條畷市・交野市・八尾市・柏原市・東大阪市・富田林市・河内長野市・松原市・羽曳野市・藤井寺市・大阪狭山市	泉北郡忠岡町・貝塚市・泉佐野市・泉南市・阪南市・泉南郡・豊能郡・三島郡島本町・南河内郡
愛知	名古屋市・豊橋市・岡崎市（一部不要）・一宮市（一部不要）・瀬戸市・半田市・春日井市・豊川市（一部不要）・刈谷市・豊田市（一部不要）・安城市・小牧市	左記以外
福岡	北九州市・福岡市・小牟田市・久留米市（一部不要）	左記以外





こうして見ると、同じ県内であっても車庫証明が必要な地域と不要な地域があり、かなり細かく区分けされていることがわかります。また、それまで車庫証明が不要だった地域が新たに必要区域へ分類されるケースもあるため、車の買い替えや引越しの際は必ず確認するようにしましょう。

車庫証明が未提出の場合には罰則の対象になることも 

軽自動車の車庫証明が必要な地域であるにも関わらず届け出を行なわなかった場合、罰則として10万円以下の罰金が科されます。また、保管場所変更の届け出を行なわなかった場合や、虚偽の届け出を行なった場合も罰則の対象になるので注意しましょう。

＜罰則の対象となるケース＞
　・軽自動車を購入した際に届け出をしなかった場合
　・名義や保管場所の変更を届け出なかった場合
　・虚偽の届け出をした場合

軽自動車の車庫証明が必要な場合に知っておきたいこと

軽自動車の車庫証明が必要な場合は、管轄の警察署で手続きを行なう必要があります。車庫証明には提出期限が設けられているほか、申請書類の準備も必要になるため、事前に車庫証明の取得手順を理解しておくとスムーズです。

• 軽自動車の車庫証明を取得するための条件 

車庫証明は申請すれば取得できるというものではありません。取得するためには、車の保管場所が以下の要件を満たす必要があります。

＜車庫証明の交付要件＞
　・自宅と保管場所の距離が2キロメートル以内であること
　・道路から支障なく出入りできること
　・車全体を収容できること
　・車の所有者が保管場所の使用権利を有していること
　・駐車場、車庫、空き地など道路以外の場所であること 


これらの要件を満たしていない場合は、車庫証明を発行してもらうことができません。また、万が一発行されたとしても、あとから違反がわかれば罰則の対象になるので、事前に確認しておくことが大切です。

• 軽自動車における車庫証明の提出期限 

車庫証明は、その地域を管轄する警察署へ申請するものです。普通自動車は申請から車庫証明の発行まで3～7日ほどかかるのが一般的ですが、軽自動車は書類を提出して即日発行される場合もあります。 

車庫証明の提出には以下のように期限が設けられているので、早めに申請しましょう。

届出が必要な場合	提出期限
軽自動車（新車・中古車）を購入したとき	直ちに提出
軽自動車の保管場所を変更したとき	変更した日から15日以内
軽自動車を保有して転入したとき	転入した日から15日以内




• 軽自動車の車庫証明に必要な書類 

軽自動車の車庫証明に必要な書類は都道府県によって異なりますが、基本的に提出が必要となるのは以下の4種類です。

必要書類	書類の入手方法
自動車保管場所届出書	警察署の窓口もしくは公式サイトからダウンロード
保管場所標章交付申請書
保管場所の所在図・配置図
自認書または保管場所使用承諾証明書





ただし、以下の条件を満たしている場合は「所在図」のみ省略することが可能です。

＜所在図を省略できる場合＞
　・所有している車を買い替える際、本拠地と保管場所がどちらも以前と変わらない場合
　・保管場所の届け出をする時点で買い替え前の自動車をまだ所有している、もしくは届出の前15日以内に前の自動車を所有していた場合

まとめ

「車庫証明」とは車の保管場所を証明する書類を指し、正式名称は「自動車保管場所証明書」といいます。軽自動車の場合、基本的に車庫証明は必要ありませんが、地域によっては必要な場合があるので注意しましょう。

軽自動車の車庫証明が必要な地域では、車を購入したときや所有者・保管場所が変わったときに車庫証明が必要となります。申請を忘れたり、虚偽の申請をしたりすると、車庫法違反として罰則が科されるので、期限内に正しく申請することが大切です。

また、車庫証明を取得するには交付要件を満たした保管場所である必要があります。「アットパーキング」なら全国の月極駐車場を手軽に探せるほか、条件に合った保管場所をその場で契約することが可能です。保管場所探しでお困りの方は、ぜひ活用してみてください。