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マンション駐車場は「外部貸し」で有効活用!気になる税金や収益化のポイントとは?

2023.02.10

分譲マンションでは、区分所有者の利用状況によって、駐車場に空きが出る場合があります。恒常的に空きがある状態だと、管理組合の予算に影響を与えるなど、問題が発生するケースもあるでしょう。

空いた駐車場を活かす方法の一つに「外部貸し」があります。外部貸しをうまく活用できれば、空きスペースの収益化が可能です。

この記事では、外部貸しの概要や注意点、収益化のポイントを解説します。マンションの空き駐車場問題でお困りの方は、ぜひ参考にしてください。

マンション駐車場の空きスペース利用に有効な「外部貸し」

マンションの駐車場を空いたままにしておくことで、起こる問題を紹介します。解決手段となりうる駐車場の外部貸しの概要や、メリットと一緒に見ていきましょう。

マンションの駐車場が空くとどうなる?

マンションの駐車場が空き続けると、駐車場の料金収入を得られず、マンション管理に必要な財源の確保が困難になります。

マンションは定期的に修繕が必要であるため、修繕積立金として修繕費を区分所有者全員で積み立てています。修繕積立金は、敷地内駐車場の利用料金が財源の一部となる前提です。そのため、駐車場が空くことで予定していた金額を集金できず、修繕費の不足が懸念されます。

修繕費の財源が不足した場合、区分所有者一人ひとりが新たに負担しなければなりません。

駐車場の外部貸しとは

マンションの区分所有者から駐車場の利用希望者が現れない場合は、外部貸しによって問題が解決するかもしれません。外部貸しとは、空いている駐車場の一部を区分所有者以外に貸し出し、収入を得る方法です。空いている駐車場を有効活用して、収益を得られるメリットがあります。

駐車場を外部貸ししたあとの管理運用は、代行業者に任せることも可能です。運用を委託すれば、マンション管理組合にはほとんど負担がかかりません。

また、外部貸しの形態として、サブリースと呼ばれる手段もあります。サブリースとは、空き駐車場を一括でサブリース会社に借り受けしてもらい、個別の使用者とサブリース会社がやり取りするシステムです。

区分所有者との個別契約と比較した場合、収益は減ってしまいますが、駐車場の空き状況に関わらず安定した収入を得られるのはメリットといえるでしょう。

マンション駐車場を外部貸しする際の問題点

駐車場の外部貸しには、いくつか知っておくべき問題点もあります。以下3つの問題を理解しましょう。

  • 税金が発生する可能性
  • セキュリティ面の問題
  • トラブル発生の可能性

駐車場を外部貸しすると、収益事業とみなされて税金が発生する可能性があります。なお、詳細については後述します。

また、区分所有者以外が敷地内に入るため、セキュリティ面にも注意が必要です。外部の駐車場利用者と、不審者の区別がつかない場合もあるでしょう。マンションの住人にとっては、外部の人が簡単に出入りできる状況を快く思わない可能性もあります。

指定されていない場所へ、外部利用者が駐車するなどのトラブルが発生する可能性も考慮しておきましょう。注意書きの看板を設置するなど、無断駐車されないような工夫が必要です。

外部貸しは課税対象になる?国が示した3つのパターン

前述したように、駐車場の外部貸しによって収益を得ると、課税対象になるケースがあります。ただし、条件によって課税対象となる範囲は異なる場合があるのも事実です。

国税庁が示したモデルケースから、課税対象になるケースとならないケースを解説します。

参考:マンション管理組合が区分所有者以外の者へのマンション駐車場の使用を認めた場合の収益事業の判定について(照会)|国税庁

パターン1 外部使用部分と区分所有者使用部分の両方が課税対象となる

一般的な有料駐車場と同様の駐車場業を行なっていると考えられる場合、収益事業とみなされ、外部使用部分と区分所有者使用部分の両方が課税対象となります。

例えば、以下のようなケースが該当します。

  • マンションの駐車場において恒常的に相当な空きが発生しており、解消する予定がない
  • マンションの区分所有者に限らず、駐車場の募集を広く行なっている
  • 募集条件が区分所有者と外部使用者で同じ

上記のようなケースの場合、駐車場における区分所有者の優位性がありません。そのため、収益事業たる駐車場業に該当し、駐車場利用料金全体が課税対象となります。

課税対象と見なされたら、税務署に納税を申告しなければなりません。管理会社は申告手続きを対応してくれない場合が多いため、管理組合での納税が必要です。

パターン2 外部使用部分のみ課税対象となる

駐車場募集は外部へ広く行なうものの、区分所有者が優先される条件を設定する場合は、外部使用部分のみが課税対象になります。

例えば、外部使用により駐車場の空きがない状態で区分所有者の使用希望があった場合、外部使用者は一定期間内に明け渡すことを条件としているケースです。駐車場は、あくまで区分所有者のためにあるものと読み取れます。

マンションの駐車場は、区分所有者の使用に限れば管理業務の一環に該当するため、収益事業にはなりません。

一方で、区分所有者以外の者が使用する部分については、収益を目的としていることや長期間の使用になる可能性などを考慮し、収益事業たる駐車場業に該当します。そのため、外部使用部分の駐車場料金のみが課税対象となるのです。

パターン3 外部使用部分と区分所有者の使用部分の両方が課税対象にならない

積極的に外部への募集はしておらず、区分所有者以外の者からの申し出に応じて短期的に貸し出した場合は、外部および区分所有者における使用部分の両方が課税対象になりません。

例えば、外部使用の募集はしていない状態で、マンション近隣の工事を行なっている業者から、工事期間内(短期)に限って空き駐車場の利用希望があるケースです。これに応じても、課税対象にはならないのです。

このようなケースでは、区分所有者の利用を妨げない範囲でごく短期的に行なうものであるため、外部使用部分についても収益事業に該当しません。

使用期間によっては、外部貸しをしても課税対象にならないケースがあることを覚えておきましょう。

駐車場外部貸しを成功させるポイント

駐車場の外部貸しはメリットが大きいものの、成功させるためにはいくつかコツがあります。駐車場を外部貸しする際に、押さえておきたいポイントを見ていきましょう。

外部貸し前にルールをしっかりと定める

外部貸しを始めるには、マンション管理規約の変更が必要です。規約の変更には、一定数の区分所有者による同意が求められます。そのため、多くの区分所有者から理解を得られるようなルール整備を行なうことが重要です。

外部使用者による事故があった場合にどうするかなど、想定される事態へ備える必要もあります。マンションの住人が不快に思わないよう、あらゆる状況を想定するのがポイントです。

まずは注意看板を設置して、外部利用者に注意を呼びかけましょう。監視カメラを設置して、利用状況をチェックするのも重要です。万が一の事態に備えて保険に加入するなど、マンションの住人が駐車場を快適に利用できるよう、万全の態勢を整えましょう。

近隣の駐車場需要を把握する

マンション近隣における、駐車場の需要の把握が必要です。需要が少ないにも関わらず外部貸しを始めても、大きな収益は期待できません。

収入を目的に外部貸しをするのであれば、通常の駐車場経営と同様の視点が必要です。マンション内だけで駐車場経営の知見が足りない場合は、必要に応じて専門業者へ相談しましょう。

駐車場は、賃料設定が経営の安定性を左右します。近隣エリアにおける駐車場の需要や競合となる駐車場を調査し、最適な価格設定を行なうことが必要です。管理を外部委託するための料金や課税分を差し引いても利益を残しつつ、借り手のつく駐車場料金に設定しましょう。

まとめ

マンションの空き駐車場が多くなると、修繕積立金が不足しマンションの管理予算に悪影響が生じます。駐車場の空き問題を解決するために、外部貸しを活用して空きスペースを有効利用しましょう。

外部貸しの駐車場管理は、専用のサービスを活用すると管理組合の負担が少なくなります。アットパーキングクラウドでは、インターネット上での集客支援や契約・賃料収納の管理業務など、幅広くサポートしています。外部貸しをお考えの際は、ぜひ一度サービス内容をご確認ください。

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