【月極駐車場】無断駐車への対応方法とは?知っておきたいNG行為も紹介
2021.12.11
「自分が所有する月極駐車場に見知らぬ車が停まっている」など、無断駐車と出会った経験のあるオーナー様も多いのではないでしょうか。できることなら迷惑な無断駐車は起きてほしくないものの、万が一発生してしまった場合は駐車場のオーナーとして対応せざるを得ません。
この記事では、月極駐車場内で無断駐車が発生した際に、駐車場のオーナー様がどのような対応をとるべきかを解説します。トラブル防止の観点から、逆にとってはいけないNG行為についてもご紹介するので、併せて参考にしてください。
【月極駐車場】無断駐車への5つの対応方法
自分が所有する月極駐車場内で無断駐車が発生した場合、他の契約者のためにもなるべく早く解決したいものです。しかし、無断駐車している車の所有者がわからず、どのように対処するのが望ましいのか迷ってしまうでしょう。
ここでは、無断駐車への適切な対応方法を5つご紹介します。
- 管理会社へ連絡する
- 張り紙をする
- 警察へ通報する
- 行政書士を介して内容証明を送る
- 弁護士を介して損害賠償請求をする
基本の対応として、管理会社へ連絡する方法があります。月極駐車場内で発生する無断駐車のなかには、悪質なものではなく、月極駐車場を契約している方が単に場所を間違えて駐車しているだけのケースも少なくありません。
取り急ぎ、無断駐車している車の車種、色、ナンバーなどの特徴を控えて管理会社へ連絡しましょう。もし、駐車場所の勘違いで無断駐車の状態になっているだけであれば、契約者にその旨を伝えてもらうことで問題は解決します。
管理会社へ連絡しても到着までに時間がかかる場合、無断駐車している車のワイパーに張り紙や手紙を挟むなどして注意を促す方法もあります。張り紙に記載する内容は曖昧な表現を避け、無断駐車である旨がドライバーにはっきり伝わるようにしてください。
ただし「罰金○万円」など警告したとしても、実際には月極駐車場のオーナーが罰金を請求できる権利はなく、法的な効力も発生しないことを覚えておきましょう。
なお、無断駐車している車に張り紙をする際には、車体に汚れや傷を付けないよう十分に注意する必要があります。
同じ車に何度も無断駐車をされているような悪質なケースでは、警察へ通報する方法もあります。警察に詳細かつ正確な説明ができるよう、無断駐車している車のナンバーや車種、色などの特徴を押さえたうえで電話をかけましょう。
ただし、警察は「民事不介入」の原則から、そもそも取り合ってもらえないケースがあります。仮に警察が動いてくれたとしても、無断駐車しているドライバーへの口頭注意程度で終わってしまう可能性が高いでしょう。警察へ通報しても問題が解決しない場合には、以下で解説する行政書士や弁護士への相談を検討してください。
行政書士を介して、無断駐車しているドライバーへ駐車料金の支払いを求める内容証明を送る方法があります。月極駐車場の住所や無断駐車された日時、ナンバープレートの写真などをもとに行政書士へ相談すれば、ドライバーの特定は可能です。
内容証明は公的な記録として残るため、万が一訴訟に発展した際にも有利に働きます。行政書士へ相談すれば、弁護士に相談するよりも素早く安価に対応してくれるでしょう。
「手間と時間をかけても構わないので、問題をしっかり解決したい」という場合は、最終手段として弁護士を雇い、訴訟を起こす方法があります。過去には1年半もの間、店舗の駐車スペースに無断駐車していた被告に対して、駐車料と弁護士費用、慰謝料を合わせて約900万円の支払いを命じる判決が出た例もあるようです。
とはいえ、すべてのケースで多額の損害賠償請求が認められるわけではありません。明確な証拠がある場合は勝訴の可能性が高くなるものの、費用はもちろん、裁判所に何度も足を運ぶなどの手間や時間をかける覚悟が求められるでしょう。
【月極駐車場】無断駐車への有効な予防対策
前述のとおり、月極駐車場内で発生した無断駐車に対しては、いくつか対処法があります。しかし、できることなら無断駐車そのものを発生させないのが理想的です。
ここでは、月極駐車場への無断駐車を予防する、効果的な方法をご紹介します。
- カラーコーンや障害物を置いて、物理的に駐車させない
- 防犯カメラを設置する
- しっかりとした管理会社を選ぶ
簡単ながら、大きな効果が期待できる対策として、空いている駐車スペースにカラーコーンなどの障害物を置き、物理的に駐車しにくくする方法があります。そのスペースに駐車するには、一度車を降りて障害物をどかす必要があるため、無断駐車するドライバーにとって手間となるでしょう。
ただし、障害物をどかす手間が増えるのは、月極駐車場を正式に契約している方にとっても同じです。契約者の利便性を損なう点は、デメリットとなってしまいます。
月極駐車場内に、24時間監視や録画ができる防犯カメラを設置する方法もあります。一定の設置費用はかかりますが、無断駐車への抑止力になるだけでなく、万が一無断駐車が訴訟に発展したときなどにも役立つでしょう。
悪意のあるドライバーはカメラへ映るのを嫌がる可能性が高いため、たとえダミーの防犯カメラだとしても効果は高いと想定されます。
管理の行き届いていない月極駐車場は、無断駐車するドライバーにとって絶好の駐車場所です。無断駐車どころか、車上荒らしのリスクも増えてしまいます。
悪質な無断駐車の被害に悩むリスクを減らすためには、しっかりとした管理会社を選ぶことが大切です。月極駐車場内をまめに巡回してくれたり、駐車場の手入れに気を遣ってくれたりする管理会社を選ぶとよいでしょう。
【月極駐車場】無断駐車に対処する際のNG行為
無断駐車は明らかな迷惑行為であり、無断駐車された月極駐車場のオーナー側が気分を害するのも無理はありません。
しかし、感情に任せて対応を誤ると、本来被害者のはずのオーナー側が加害者となってしまい、無断駐車したドライバーから訴えられるケースもあるため注意が必要です。
そのため、以下のような実力行使や報復行為は絶対にやめましょう。
- 車体に汚れや傷を付ける
- レッカーで強制撤去する
- タイヤをロックする
- ポールを立てて動けなくする など
無断駐車に対処する際には上記行為を避け、先にお伝えした5つの方法のなかから、どのように対処するか検討してみてください。
まとめ
自分の所有する月極駐車場内で無断駐車が発生した際は、管理会社へ連絡するなどして、実力行使や報復行為以外の手段で対応してください。問題が解決しない場合には、行政書士や弁護士へ相談するのも選択肢の一つです。
また、無断駐車への対応は負担となるため、無断駐車そのものを発生させないよう予防対策するのが望ましいでしょう。カラーコーンや防犯カメラの設置などに加え、しっかりとした管理会社を選ぶことが大切です。
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