車庫証明が取れない場合はどうする?原因と正しい対処方法を紹介
2022.03.09
車庫証明の取得は法律で義務付けられていますが、車庫証明は申請すれば必ず取れるものではありません。車庫証明を取るためには、いくつかの要件を満たしたうえで不備なく書類をそろえることが必要です。
本記事では、車庫証明が取れないおもな原因と、車庫証明が取れない場合の対処方法を解説します。車庫証明の要件を満たす駐車場がなくお悩みの方や、車庫証明が取れないケースを知りたい方などは、ぜひ参考にしてください。
車庫証明とは?
そもそも「車庫証明」とは、所有している車の保管場所が確保されていることを証明する書類です。正式名称は「自動車保管場所証明書」といいますが、車庫証明という呼び名を使うことが多いでしょう。車庫証明の取得は、「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」によって義務付けられており、その目的は車を公道や他人の敷地で保管する違法駐車などを防ぐためです。
そのため、新たに車を購入したときや、引越しや駐車場の変更などで車の保管場所が変わったときなどは、原則として一定期間内に車庫証明を取得しなければなりません。車庫証明を不要とする地域を除き、保管場所を管轄する警察署で車庫証明の申請・取得手続きを行ないます。
車庫証明が取れない場合もある
車庫証明は、車の保管場所を管轄する警察署へ必要書類をそろえて申請します。しかし、なかには車庫証明が取れないケースもあります。
一つは申請書類に不備があるケース、もう一つが車庫証明の要件を満たしていないケースです。ケース別に具体的な原因を解説します。
申請書類に不備がある場合
まずは、申請書類に不備があるケースとして、以下3つをご説明します。
- 必要書類が不足している
車庫証明の申請には、「自動車保管場所証明申請書」や「所在図および配置図」などの書類が必要です。これらの必要書類が1つでも欠けていると、受理してもらえません。必要書類は管轄の警察署によって異なる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。 - 記入漏れ
記入内容に漏れがある場合も受理してもらえません。記入事項は細かく決められており、すべて記入する必要があります。記入事項には、駐車スペースや出入口の寸法など、その場で追記することが難しい項目もあるため、記入漏れがないかよく確認しましょう。 - 誤字・脱字
誤字や脱字があったり、事実と異なる内容が書かれていたりする場合も、受理してもらえないため注意してください。その場で誤った箇所を訂正するか、新しい書類に書き直す必要があります。
要件を満たしていない場合
続いて、車庫証明の要件を満たしていないケースとして、3つ説明します。申請書類に不備がなくても、要件を満たさない限り車庫証明は取れません。
- 本拠と保管場所が2kmよりも離れている
車庫法では、車の本拠と保管場所との距離は直線で2km以内と定められています。“本拠”とは車を使用する人・会社の住所、“保管場所”とは駐車場の所在地のことです。すなわち、個人なら自宅と駐車場、法人なら車を使用する本社や営業所、支店と駐車場との距離を指します。これらの距離が2kmを超えていないか、あらかじめ確認しておきましょう。 - 保管場所のスペースと車のサイズが合っていない
車の大きさに対して保管場所が明らかに狭い場合、駐車することはできないと判断されるため、申請は受理してもらえません。保管場所の要件は、道路から車を支障なく出入りさせることができ、かつ車全体を収容できることです。車体の一部が道路上にはみ出てしまうケースなどは、この要件を満たしていないことになります。 - 保管場所が使用されている
警察は、申請内容をもとに現地調査を行ないます。該当の保管場所に別の車がとまっていた場合、保管場所を確保できていないとみなされて、車庫証明は取れなくなってしまうでしょう。ただし、車の買い替えで納車時に下取りに出す予定になっている場合などは、その旨を申請時に警察へ申告しておけば問題ありません。申請書にも、現在使用中の車のナンバーを記入できる項目があるため、忘れずに書きましょう。
自宅に車庫証明を取れる駐車場がない場合の選択肢
車庫証明の要件を満たすことができず、自宅の駐車場で車庫証明が取れない場合は、別の駐車場を借りなければなりません。車の保管場所の例として、以下の2つの選択肢を解説します。
月極駐車場を借りる
毎月一定の料金を払い、月極駐車場を借りる方法があります。月額料金は月極駐車場によってさまざまで、その月極駐車場に空きがなければ借りることはできません。また、自宅から2km以内の月極駐車場でなければ、車庫証明の要件を満たさないため注意してください。
月極駐車場を借りて車庫証明を申請する際には、月極駐車場の所有者に「保管場所使用承諾証明書」へ署名してもらう必要があります。なお、保管場所使用承諾証明書の要件を満たしている場合は、賃貸借契約書の写しで対応できる可能性もあるため、確認しておきましょう。
親族所有の駐車場を借りる
家族や親族が所有している駐車場を借りる方法もあります。賃料が発生してもしなくても、車庫証明が受理されれば利用可能です。ただし、月極駐車場と同じように、駐車場の所有者に「保管場所使用承諾証明書」へ署名してもらう必要があります。親族所有の駐車場を借りる場合でも、車庫証明の要件を満たしているか事前に確認しておくとスムーズに進められるでしょう。
車庫飛ばしには要注意
「車庫飛ばし」とは、要件を満たさない車の保管場所で車庫証明を取得することです。もちろん、要件に反した場所で車庫証明を取得することは本来不可能ですが、意図的に以下のような行為がなされるケースがあります。
- 月極駐車場などを一度契約し、車庫証明の取得後すぐに解約する
- 車庫がある実家などに一時的に住民票を移し、車庫証明の取得後は別の場所で車を使用する
上記例のような車庫飛ばしは違法行為となり、虚偽の申請をした場合は20万円以下の罰金、保管場所の不届けもしくは虚偽届出をした場合は10万円以下の罰金が課されます。
自宅周辺で月極駐車場を探すなら「アットパーキング」がおすすめ
自宅の駐車場では車庫証明が取れず、自宅周辺で月極駐車場を探すなら「アットパーキング」の利用がおすすめです。アットパーキングは、月極駐車場のオンライン契約が可能で、無料で希望エリアの絞り込み検索ができます。
もし、自分で月極駐車場を見つけられなくても、アットパーキングの専任スタッフへ相談すれば、希望に沿った月極駐車場を提案してもらえるので安心です。サイズが大きい車や複数台の契約にも対応しているため、一人ひとりの希望条件に合う月極駐車場がきっと見つかるでしょう。
まとめ
車の保管場所を証明する車庫証明が取れない原因には、申請書類に不備があり受理されないケースと、申請しようとしている保管場所が要件を満たしていないケースがあります。
自宅の駐車場だと要件を満たさない場合は、月極駐車場を借りる、もしくは親族所有の駐車場を借りる方法などで対処が必要です。違法行為となる「車庫飛ばし」を行なうことは絶対にやめましょう。
自宅周辺で希望条件にぴったり合う月極駐車場を探すなら、「アットパーキング」が最適です。車庫証明が取れずにお悩みの方は、ぜひ一度利用してみてください。